学資金の相談に来られたご夫婦 解決すべきは老後資金
2020.06.22
学資セミナーにご参加いただいたお客様。もうすぐ二人目のお子さんが産まれるため、家計を見直し、お子様の学資金を捻出したいと思われたことがきっかけでした。詳しく話を伺うと、最近生活費がかかりすぎていると感じており家計の見直しをしたいとのことでした。そこで後日、ご夫婦でご来店頂き、詳しく話を聞くことになりました。家計の見直しのほか、資産運用にも興味があるご様子です。
特別の用意必要なかった学資金
一人目のお子さまの学資金はすでに保険に加入し準備しているため二人目の学資金を捻出したいとのことでした。お子さまにこれからどういった進路をたどってほしいかご両親の希望を聞き、お預かりした情報を分析した結果、現状でキャッシュフロー上では資産が増えていました。そのためお子さまに教育費がかかる頃までに特別の学資金の準備はしなくともよいことがわかりました。
使いすぎていた生活費、このままでは老後が赤字に
なんとなくかかりすぎていると感じておられた生活費は、明確にしてみると毎月25万円以上使われていることがわかりました。その他クレジットカード使用分などの使途不明金があります。このままの生活を続けていくと、ご主人が85歳の時点で6000万円不足する計算になります。お客様もここまでマイナスになるとは思われていなかったようで、この結果に驚かれていました。今後年金が少なくなるなることも懸念されるため、今のままの生活を続けることは難しいことをお伝えしました。今から生活費の見直しをしておくことが賢明です。
生活費の見直しと老後資金の準備
奥様も生活費がかかりすぎていると感じていらっしゃったため、生活費の見直しにとりかかります。何にどれだけ使っているのか明確にし、通信費などの固定費を見直し、可能なところは予算を下げました。その結果毎月の生活費を23万円に下げることができました。クレジットの使用履歴も直近1年分の見直しをかけ、ライフプランを見直したことで、年間、200万円から300万円貯蓄できる家計であることがわかりました。
そのお金で老後に不足するお金を補うため、老後資金のための資産運用を提案しました。無理のない範囲で運用したい、とのこと。最初は毎年200万円の資産運用は難しいと感じていたご様子でしたが、その金額を運用しても家計には問題ないことがライフプランシミュレーション上で明らかであることをご説明しました。奥様が産後の仕事復帰を予定より1年遅れたとしても問題ないことをデータ上で理解し、納得されたご様子でした。生活を変えることは簡単ではありませんが、使途不明金を明確にしたことと、通信費などの固定費等負担が大きくかからず、大幅に削減できるところを見直したため、「これならできそう。」とお客様も安堵されたご様子でした。
お金を貯める家計の体質づくりをするためにも、今後は奥様の収入分はなるべく貯金にまわし、ご主人の収入で家計をやりくりする方向性を提案しました。
株式運用について
株式運用については、現在ご主人の会社の持ち株に年間100万円ほど投資していますが、金額が大きくリスクも大きいため、今後会社の業績が下がった場合のリスクがあります。リスク回避のため、投資運用の一旦停止を提案し、ご主人の会社の確定拠出年金への加入をおすすめました。併せて奥様も個人型確定拠出年金をはじめることができれば、所得控除をうけることができるため節税対策にもなります。
奥様が仕事復帰されてから少しずつ始めることにしました。